兵士「脱走した貴様に沙汰を下すため、わざわざ上様が六条河原へお越しくださるそうだ」
石田三成「…上様? それは誰のことだ」
兵士「家康様に決まっておろう」
石田三成「戯言を申すな。
上様とは豊臣秀吉様ただお一人である!」
一期一振「そうだね。
それでも我々は、我々の使命を果たすだけだよ」
鯰尾「いち兄の俺を見る目いいね。
俺もちょっとは見ればいいのに」
審神者「しょぼずお……」
日向「…今度こそ、終わるのかな」
面影「…いや」
歌仙「まだ登場人物が足りていない。
きっともう一度来るはずだ。 蟲が…」
審神者「雲次ー、雲次ー」
骨喰「雲次を呼ぶな」
鯰尾「だけどほんと、あいつがこれに出ていたらどうなっていたんだろう……」
石田三成「おのれ、家康…」
島左近「殿…。 まだ諦めきれませんか」
石田三成「当たり前だ。
秀頼様をお守りするのが私の忠義…
生きて家康を討ち滅ぼすことが私の報恩だ…!」
審神者「はじめて秀頼さんの名前が出てきた……」
骨喰「……目が赤くないようにも見える。
今のは三成の正気なのかもしれない」
島左近「…過剰な憎悪に蝕まれているのではと思ったこともございましたが、やはり殿の芯は変わりませんな。
だからこそ、皆、あなたの不屈の義を活かす道を目指したくなるんでしょう。
関ヶ原で盾となって消えていった同志らも、そして、私も…」
審神者「左近さん、突然めちゃくちゃ喋りはじめるのは死亡フラグです」
鯰尾「じゃあ主は安心だ。 いつもめちゃくちゃ喋ってるから」
審神者「ソーデスネ」
骨喰「左近の方が取り込まれた?」
審神者「それは予想してなかった。
取り込めるんだね、核以外の人も」
鯰尾「あ。 石田三成の目が……」
審神者「自分の夢を信じてついて来てくれた仲間の屍で道を作って夢を追う……。
こんなん一歩間違えたらベルセルクのグリフィスみたいになっちゃう」
審神者「鯰尾が緑に包まれている……。
鯰尾藤四郎緑化計画……」
鯰尾「なにそれ、苔がはえてきそう」
骨喰「蟲の色も何かしら意味があるのだろうか」
鯰尾「んー、どうだろう。
こいつや鈴虫なんかは時間遡行軍の色っぽさがあったけど、カブトムシとかはそんな感じしなかったし」
審神者「鯰尾が下っ端Bみたいな構え方してる……」
鯰尾「俺がBなら下っ端A誰だよ」
こんのすけ「大型の蟲は、石田三成と共に六条河原へ移動を開始。
おそらく、狙いは徳川家康です」
日向「大丈夫かな。 蟲が飲み込んだのは島左近…。
歴史改変の核となる人物ではないけど…」
面影「蟲を討伐した後、正史の範疇に収める目はある。
それで調査完了になるだろう」
鯰尾「あの蟲、怖いとは思わなかったな。
感じたのはもっと…哀しさとかそんな感じ」
審神者「鯰尾が詩的なこと言ってる……」
鯰尾「詩的と言うか……」
骨喰「雅を感じている」
鯰尾「それ」
一期一振「少しわかります。 我々が正しい歴史を守るように
彼らはこの歴史を守るためにただ殉じているのでしょう」
歌仙「だが、それでも蟲を斬らなくては。
散っていった人の歴史を守るのが風雅だと信じて――」